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横浜で唯一の美術館「横浜美術館」の改修こそ、前倒しをしてでも優先順位高く行うべき!!

先日、下記の新聞記事を目にして、早速北谷議員と現場の横浜美術館へ視察に行ってきました。
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早速、いくつかのポイントを担当の方に案内してもらいながら、ヒアリング開始。
まずは、来年度の改修予定で、先ほど確定した来年度予算によれば1億7500万円ついているものの内訳は、

まだ和式のトイレが大半を占めているので、そのトイレの改修に2000万円。
また、自動火災報知機の全面取り替えに1億円。
電源の改修に、4000万円。
その他プラスα。

確かにトイレは、和式がほとんどで洋式トイレは一か所のトイレに一つしかない。
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また、西入口付近の路面が割れているのを改修するとのこと。
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収蔵庫なども見せてもらいましたが、厳重なセキュリティーの中には、確かにたくさんの収蔵品がありましたが、もう入る余地がないわけではない。
今後、増え続ける収蔵品をどうしていくのを検討している最中とのこと。
来年度には、老朽化への対応や収蔵庫の拡張の問題などを含めた全体的な基本設計に着手し、最短では4年後に改修工事を開始するとのこと。
その総金額は、数十億から100億円の間というもの。

結局、東京オリンピック・パラリンピックの開催には、「大規模改修に取り組むと年単位で閉館状態にならざるを得ないこと」「事業費が高騰するため」改修は行わないということ。

今回の視察を経て、こういう本市で唯一の美術館の改修は前倒しをしてでも行うことこそ、文化の香りかおる横浜には相応しいお金の使い方ではないかと思う。

先ほどの理由で、美術館の改修は後回しにする一方、横浜環状道路北西線や山下埠頭の第一期工事、新市庁舎などの大型開発については、「東京オリンピック・パラリンピックまでに」と言っているのは、ご都合主義に聞こえてしまう。


横浜美術館改修、計画5年遅れに 進む老朽化/満杯迫る収蔵品

写真

 完成から二十七年が過ぎ老朽化が懸念される横浜美術館(横浜市西区)=写真=の大規模改修計画が、当初の想定より五年ほど遅れていることが市などへの取材で分かった。二〇二〇年東京五輪に間に合わせるため一九年度までに工事を終える予定だったが、他の施設の改修を優先したという。美術品の収蔵・収集などに影響が出る可能性があるが、市は計画の遅れを公表していない。 (志村彰太)

 横浜美術館は一九八九年の横浜博覧会に合わせ、みなとみらい地区に開館した。建物は鉄筋コンクリート八階建てで、日欧の近現代芸術作品を収集、紹介している。一四年度の入館者数は五十三万人。

 外見上はきれいな現代建築だが、市文化振興課は「不具合も出てきている」と話す。四~七階の収蔵庫は満杯に近づき、拡張が必要。収蔵できる限界量を市は試算していないが、近年では毎年三百点ほど収蔵数を増やし、昨年は計一万一千点を超えた。

 美術品の適切な保存に欠かせない空調設備は、交換の目安となる設置後三十年が近づいている。トイレは同時に多くの人が使うと詰まり、敷地内の地面はうねりが発生している。

 大規模改修では、これらの課題や不具合を全て解決する予定だった。

 市はもともと、「一五年度から改修の検討作業に着手し、一八年度から工事。その翌年度に完了する」とする検討資料を作成。一四年度に修繕の必要箇所を洗い出す調査で「数十億~百億円かかる」と試算していた。

 ところが、昨年三月、公共施設を管理する市営繕企画課と文化振興課の話し合いで、「美術館より古い関内ホール(八六年完成)の改修を優先すべきだ」と指摘があった。このため、美術館の後に取り掛かる予定だった関内ホールと優先順位を変更した。

 変更後の計画では、関内ホールを一六~一八年度に改修した後、美術館の改修に取りかかる。東京五輪前で建築資材や人件費の高騰が予想されるこの時期を避けるため、着手は二一年度以降までずれ込む見通しだ。文化振興課は「東京五輪や横浜トリエンナーレに間に合わせようとしたが、五年は遅れる」と話す。

 文化振興課は「内部での検討にすぎず、公表の必要はない」と説明するが、計画は一四年度の包括外部監査で外部監査人に示されている。監査報告書には「一九年度のしゅん工をめどに大規模改修工事の計画を策定している」と書かれており、インターネットで公表されている。

 市は当面、緊急性のあるトイレなどの小規模な修繕をする予定だが、収蔵庫や空調は先送りになった。

 収蔵庫の拡張延期について、文化振興課は「容量がオーバーすることはないと思うが、収納の仕方などを工夫してもらうしかない」としているが、美術館関係者からは「収蔵庫は既に満杯に近く、美術品の収集に影響が出る可能性がある」との声が出ている。(東京新聞 2016年3月19日)


 


2016-03-30 | ブログ視察・研修

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