日本共産党横浜市会議員
古谷やすひこ
IRカジノ誘致は断念を
古谷議員:
さいごにIRカジノについてです。市長は、国家プロジェクトだと言ってこの間、押し進めてこられましたが、国からは一月に出すと言っていた基本方針がいまだ示されず、いつ示されるかも答えてもらえないということですが、ある意味、このIRカジノについては、国からはしごを外されたような状況にも私には見えます。市長は国から一月には公表予定だった基本方針、これについて9か月たった今でも全く音沙汰ないことについて、どう感じているのか伺います。
林市長:
当然ながらご承知のとおり、コロナウイルスの感染拡大について、まだまだ予断を許さない状況です。このような中、国においても、カジノ管理委員会をはじめ、関係機関と調整を行いながら慎重に手続きが進められていると認識してます。IRの検討を進めている横浜市を含む各都市において、現在コロナウイルスの感染拡大防止と経済の再生に全力で取り組んでいるところです。国もその状況を把握されていますので、適切なタイミングで示されるのではないかと、今、私は考えております。
古谷議員:
国からは、例えばあの少し待ってくれとか、そういうことは言われているのでしょうか。
林市長:
そういうことはお話頂いておりません。
古谷議員:
そうすると、一方的にはそう思っているのだろうということなのですけど、先ほどの質問でもありましたが、この時期においてはやはりスケジュール変更は不可避だと思いますが、どうでしょうか。
平原副市長:
先ほどの委員のご質問にもお答えしましたけれども、今、現状では、まだ来年の1月~7月で申請期間が固定されている状況でございまして、今、もう9月の後半ということを考えますと、事業者からの提案を募集して、それを審査して、議会にお謀りをして、国に申請するという期間としては、もう、かなり厳しい、現実的にはスケジュール変更ということになるんじゃないかと、わたしどもは考えております。それも含めて、国の方では適切に対応されるということだと思います
古谷議員:
今、平原副市長が言われたのですが、スケジュールが固定されていると言われたのですが、スケジュールはどこで示されたのでしょうか。
平原副市長:
昨年の国が示した基本方針の案の中で、国への申請期間は来年の1月から7月と示されております。
古谷議員:
案ですから、少なくとも、そもそも基本方針がいま出されていない状況だということですから、改めてやっぱりスケジュールについては変更があるんだろうと私も思っております。スケジュールが変更すれば、来年の夏には、林文子市長の任期が切れます。市長選を迎える時期ということになります。市長、この際、正々堂々と来年の夏の市長選挙でカジノ誘致推進を掲げて、訴えて、市民に問うのが一番わかりやすいんじゃないかと思いますがどうか伺います。
林市長:
私は、現在、3期目残すところ1年ちょっと切った状況でございます。今現在、この3期目を全うするために全力を尽くしているところでございまして、全く来年のお話しいただきましたが、全然考えておりません。
古谷議員:
市長は、市民にカジノ推進については、公約にも掲げなかったということで、しかし、推進を決断しました。それがちょうど一年前です。この一年間で市長自身がご説明された市民説明会が12区で残り6区については開催されていません。また広報よこはまを通じて、市民のIRについての認識はどうなったのか伺います。
林市長:
IRを推進していくということを決めさせていただいてですね、お話をさせて頂いて、それから予算等、議会とも議論を重ねていただいて、そして予算をつけて、今研究をしているところでございます。そういう中で、白紙一転、裏切りであるとか、ちょっと言いづらいことですが、私が騙したとか、嘘をついたとかと言うような、ある種のご批判も頂きましたけど、私はそういう気持ちが全くなかったってことが、果たしてどうなのかとね、私自身が不明だったのかっていうことも思いますけども、それは多分、なかなかこういう私どもの行政の進捗というのは、市民の方に伝わらないっていうのは、私も11年やらせて頂いて考えておりまして、どうしたらお伝えできるのかってことは、いつも悩ましいことで、考えておりますが、なかなか伝わらないですね。国の国政の選挙などは、開票速報なんていうのは全局で流してるような形で、どうしてもご興味もあるでしょうし、よくわかりますけど、例えば市長選であったり地方選であっても、そういうのは開票速報で流すなんてことはないでしょうし、そんなことで、政治の世界っていうのは、本当に基礎自治体、広域自治体、もちろん国の議員の先生方も本当に、しっかりやられているんですけど、どうも市民の皆様にご理解いただけてない点もあったかもしれません。
そういうことを含めまして、反省してですね、市民説明会を私が、限りはあると思います、人数的にも限りがあると思いますけど、ともかく出て行って、今までのプロセスが分からないんだっていうことについて、きちっとお伝えしてきたつもりでございますけれども、コロナ禍でこのような状態になってしまいました。ちょっと長くなりましたけども、私としては、ご理解いただいている方もいるでしょうし、今現在、リコール運動とか住民投票とかっていう積極的に運動を展開なさっている方達もいらっしゃいまして、そういう方たちは当然ながら、IRも反対でしょうし、ご理解いただいてないっていうか、そういうお気持ちで接している方もいるし、または、本当によく分からないからもっとちゃんと説明してくださいとか、そういう状態で、私は市長職をやらせて頂いて、やっぱり常にニュートラルな立場っていうかですね、色々な政策には賛否両論あったってこともありますし、決して、今、そういう色々反対してる方達に、何かこう理解してないんだとかね、そういうこと言ってるわけじゃございません。色々な複雑な思いの中で、一生懸命、よくわかってないってことは、お知らせをしたいと思います。
ただ、やっぱり私自身の現状の考え方ですけれども、コロナ禍において、世界経済がこういう中で、本当に今まで通りのスケジュール感で進めるものではないということも考えておりますけれども、今日も前半でお話が出たと思いますが、財政調整基金なんかも、私も本当に改めてビックリいたしまして、東京都が9000億円ぐらいそれを使って、コロナ対策やったっていうことも事実でございました。そこまでの財政格差の中で、どうやって横浜市がこれからやっていかなきゃならないかってこともすごく考えておりますので、皆様とご一緒に、また議論をして、本当に市民の皆様の将来のことを、幸せを考えながらやっていきたいという気持ちでいっぱいです。
ちょっと、ご質問の趣旨とそれたかもしれませんが、今、私自身の現状の考え、思いというのは、こんなでございました。失礼しました。
古谷議員:
市長は、選挙の際には、カジノ推進だと言わずに当選を果たしています。当選してからカジノは推進だと進めていることに対して、市民の怒りが出ています。大事な市政課題は、やはり市民の意見を聞いてやるべきだと、住民投票条例制定の運動が起こっています。まずこの運動が起こっていることについての所感を伺います。
林市長:
IRに関する直接請求の動向等については、市民の皆様の一つのお考えであると私は受け止めております。何回も申し上げて申し訳ないんですけども、やっぱり議会で、二元代表制で議論をして、ここで議決をする、だから市長が勝手に決めて何かを動かすということは全くできないですね。どんな政策についても、必ず議論をして、ご承認を頂いて、予算を取って、実際またそれによって政策が実施されてことを経て、私も11年間の経験をしておりましたので、そういう意味では、何か私が勝手にですね、一人でことを動かしたっていうこともないではないかと思います。やはり、一方ではIRを賛成している方もいらっしゃるし、反対してる方もいらっしゃいますということだと思います。そういう意味で市長というのはあくまでも全体をやっぱり意識しながら、皆さんとご一緒に、市政を動かしていくべきだと考えています。ということで、例えば市民の意見を聞いてないじゃないかっていうお話でございますけれども、今回のIRについては、住民投票して決めるということではない、国の方でそういった、あくまでも私は、何度も申しておりますナショナルプロジェクトですから、国の方針の中で、我々は手上げ方式で選択されるかどうかってことでございましょうけども、そういうことでもやらせて頂いておりますので、そういう意味では、市民の代表である市会において、予算の議決を頂きながら、それに基づいて検討を進めているという事ですので、そんなに、ご理解いただけるようにこれからも取り組んできますし、また、先生方とのこのような議論を続けていければと考えております。
古谷議員:
議論するのが必要だっていうのは同じです。ただ、その前に決めてしまったのは市長の方なんです。そのことが問題だと言っていますし、そのことがあの市民の意思を無視してると思われているんです。そのことをしっかり認識しないと、ずっとすれ違うと思いますし、国の方ばかり見ているということになります。そのことをしっかり認識していただきたいと思います。間接民主主義だけでは、十分ではないということで、直接民主主義が問われていますから、市民の声を聞いて市政運営をしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。