日本共産党横浜市会議員
古谷やすひこなぜハマ弁はこんなに喫食率が上がらないのか?
なぜあんなに薄味になってるのか?
なぜ汁物がぬるいのか?
そういえば、ハマ弁をつくっているところを見たことがないということで、
6月26日(火)の未明 AM3:00に横浜の近隣市にあるハマ弁工場へ荒木議員と視察に行ってきました。
AM2:40
事前に検便をして陰性の結果用紙を担当者の方に手渡し、白衣に着替え、靴も履き替え、手洗い・うがいをして、さらに髪の毛一本たりとも落とさないように、ローラーでとって、さらに空気圧で飛ばして、やっと工場の中へ。
AM3:00
いくつかの扉をあけて、工場に入ると、ハマ弁用の食材があり,これらは前日のお昼ごろにカットされた野菜。
もう一つ扉をあけると、調理の現場。この部屋では、藤沢市の中学校給食(約2000食分)とハマ弁(約1200食分)がつくられていました。
しかしこの工場にとっては、法人向けの弁当がメインで、その数 20000食だとのこと。
「ほうれん草とパプリカの洋風和え」をつくっているところ。ほぼすべての作業をメインの方とそれの補助につく方の二人で作っていきます。
この一つの釜でゆでて、もう一つの釜で味付けしながらあえていくという感じ。
そして完成すると、この機械に入れて熱々のものを急速に温度を下げて、18℃にします。
そして窯を洗って、次のメニュをつくります。
今日は、副菜を3種類「じゃがいもとベーコンのソテー」「ほうれん草とパプリカの洋風あえ」「キャベツのマリネ」つくって、
主菜が2種類(選択制)「ミートボールのクリーム煮」「チーズはんぺんフライ」。
これらを一品出来上がったら次の一品というふうに順番につくっていきます。
全ての工程で徹底して温度のチェックをして記録しています。
ご飯のラインは、別のところにあります。
そして最終的には、全てを並べて、12人で盛り付けをします。
6:15から盛り付け初めて、7:00には1200食分のハマ弁を完成して終了。
その際も、温度管理は徹底されています。
汁物の温度も下げないように気を使われている様子はわかります。
本日の完成したハマ弁です。
その後、少し離れた場所にハマ弁のために建てたプレハブへ移動させます。
16コースに分かれて横浜市内各地に届けられます。
一番早くて、だいたい9:30ごろから順次出発。学校に、一番遅く着くもので12:15ぐらい。
学校に着くと、この製造会社が雇っている方が受け取り、生徒に手渡し、容器を受け取り、また車に乗せて終了。
その際、学校での受け渡しの際も、温度を測っています。
そして学校内で生徒に注文に応じて、手渡す。そして回収する。
その際に、今回は、どのくらい残食があるのかも見させていただきましたが、
もちろん完食されていたのも若干ありましたが、ほとんどは食べ残しがあり(特に副菜)、残食が非常に多いと感じました。
例えば、この場合主菜以外はほぼ手が付けられていない・・・。
今回、ハマ弁工場に密着視察させてもらって、非常に衛生的かつ温度管理が徹底している、そして効率的に作っていくことはよく分かりました。
とにかく、そこが最大の目標で、かつコストを下げるための様々な努力がされていることも分かりました。
この工場の方々は、コストを下げることを含めて本当に様々な制約のある中、よく協力していただいていることは分かりました。
そのため、工場側にとっては決して楽な商品でないことも分かります。
しかしこのやり方では、もうこれ以上何かを変えることはできません。
ましてや、当日注文なんてことはたぶんできません。朝7時に弁当を完成させて、配送も含めて、それでようやく間に合っていますから。
また、温めることも、現場の方に本当に負荷をかけることになります。
結論的には、やっぱりハマ弁の仕組み自体が無理のあるものだということ。
遠く離れた場所で作られるために、どんなに努力がなされても、温度管理優先で、一定の食味の犠牲にしていることは必ず出てくること。
注文方法とか当日対応などの心配とかをしなければならないのは、全員喫食でないため。
それは、食味をあげるためにも、自校方式の学校給食に勝るものはないということ。
今回の工場で作られた食数は1200食。少し規模の大きな小学校クラスの食数です。
また、今回最後に、ハマ弁の受け渡しを見させていただいた学校の現場では、また昼食を食べずにいる生徒も見かけました。
全員喫食にすれば、昼食を食べない生徒の問題は出てきません。
あと、工場で働いている方の多くが女性で、トラックの配送の運転手さんも女性、ハマ弁の受け渡しも女性。
つまり非正規の短時間労働の現場という問題もあると感じます。
工場の方には今回大変お世話になりました。
でもやっぱり、ハマ弁ではなく、全員喫食の自校方式(※当面親子方式でも可)の中学校給食を実現させるべきだと改めて感じました。