日本共産党横浜市会議員
古谷やすひこ6月13日(水)の午後から、鶴見区内の5つの消防出張所の視察に伺いました。
視察の目的は、
どういう環境で寝ているのか?
どういう環境で食事をしているのか?
どういう環境でお風呂に入っているのか?
女性職員の配置ができる施設になっているか?
施設老朽化の状態はどうか?
などなどを見てくるためです。
まずは、「動かないブラインド問題」。
寝室になっている部屋のほぼ全てのブラインドが動かず、機能を果たしていないこと。ブラインドが脱落してしまったところは、段ボールでふさいでいたり、
100均で買ってきたホイルを張り付けているところも。
また、以前から問題にしていた当直室のプライバシーがない問題。新しくつくられた出張所はすべて個室の対応になっているが、それ以外の所では何の仕切りもないベットだけがただ並んでいるところや、
また、備品の個人ロッカーをうまくつかって少しでも目隠しになるように工夫されているところも。
そんな中でも一か所だけ、以前から要望していた「せめてパーテーションやカーテンで仕切りを作ってあげられないのか」について、実現したところが今回視察したところで一か所だけ昨年実現していました。
また、壁紙がはがれガムテープが張っていたり、
トイレの換気扇が脱落していたり、
洗面所の個人の戸棚がさび付いていたり、
お風呂場がカビだらけで、実質的にシャワーしか使えなかったり、
換気扇が機能せず、さらにカビが発生する事態に。
タイルが完全に落ちそうになっていたり。
窓が割れていたり。
完全に壊れた窓。
施設の老朽化に伴って、経年劣化することに適切に対応ができていないと感じます。
それは、これらのことは全て修理依頼を出しているものの、なかなか稟議が通らないとも聞きます。
その他にも、日常的に屋外で訓練するためのスペースが十分でない所もたくさんありました。
また屋内の訓練室も、物置と化しているところも。
また、今回視察にいった5か所の消防出張所は全て女性職員が配置できない、つまり女性トイレや、ロッカーや休憩室などが確保されていないところでした。
食堂にあったテレビも、今は懐かしいブラウン管のテレビがまだまだ現役で活躍しています。
救急需要の高まりで、年々苛酷になりつつある、消防の現場。その隊員さんを支えるべき施設はきちんと整えるべき。
今回見たような現場では、力が発揮できません。
こういった地味なところですが、なかなかスポットが当たらないところにもきちんと予算配分してもらえるようにしっかり働きかけていきたいと思います。
古谷:
次に、消防団について伺ってまいります。
この間、消防団員の装備品や報酬について、非常に充実してきているというふうに、私も現役の消防団員として実感をしております。しかしですね、まだ改善が必要なものも残されています。
例えば火災の現場などに出動した際に支給される出動報酬についてです。現在、本市で支給しているのは、火災では3,400円、訓練などでは2,400円となっていますが、国が算定している交付税単価は7,000円です。本市は、国基準の半分の水準。2011年の10月に交付税単価はあくまで標準的な額ではありますが、条例単価の低い市町村におかれましては、必要な単価の引き上げを検討するように消防長官から通知も出されています。どう改善していくのか、伺います。
久保田消防局長:
出動報酬については、市内全消防団長で構成する消防団長会で検討していただきました。その結果、出動1回あたりの報酬額の増額よりも地域からの要望による訓練や防災指導などの増加に対応できるよう、予算をしっかり確保することとのご意見をいただき、27、28年度に出動報酬の予算額を増額いたしました。出動1回あたりの報酬額については、他の政令都市の平均額とほぼ同水準となっておりますが、今後も他都市の動向を踏まえ、全消防団長会のご意見をいただきながら検討してまいりたいと考えております。
古谷議員:
質問を少し一つ飛ばします。消防局に消防団課ができて、非常に消防団をめぐる施策が進んできたと、私は思っています。局長の所感、伺います。
久保田消防局長:
25年の消防団等充実強化法の施行を受け、本市においても消防団のより一層の充実強化を図るため、27年度から消防局に消防団課を設置し、専任の課長を配置いたしました。これにより、従来よりも迅速かつ決め細やかな対応が可能になり、具体的には消防団員の確保対策に加え、器具置き場、積載車や小型動力ポンプの更新整備が加速できていることなどから、本市消防団の充実強化が着実に図られていると考えております。
古谷議員:
ありがとうございます。局長、消防団の実際の現場は、やっぱり行政区レベルだというふうに思います。本庁だけではなくて、やっぱり区レベルでも、消防署にも消防団課の設置、ぜひ進めるべきだというふうに思いますが、どうか伺います。
久保田消防局長:
消防署の執行体制につきましては、28年度、各消防署に消防団係を設置し、消防団業務にかかる体制強化を図ったところでございます。今後、その設置効果を十分検証し、消防所の執行体制をさらに検討してまいります。
古谷議員:
ぜひ検討いただきたいと思います。
古谷議員:
次に、私も消防団員でございますので、消防団員として質問させていただきます。
「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」について、本市消防団活動の施策充実について、順次伺っていきます。
消防団については、今日も午前中の質疑でたくさん出されて、この間も本当に消防局さんとしても努力されてきたというのは十々承知しております。その上で伺ってまいります。 消防団の器具置き場の問題、午前中も出ましたが、消防団の器具置き場やあるいは車両の整備の課題、全く整備数が間尺に合わないというふうに思っています。これは何度も何度も私も指摘をした問題なんですが。たとえば旧耐震の器具置き場が、今135棟残っているというふうに聞いております。今年度の整備予定が昨年より増えたとはいてもわずか6棟ということでは、全くテンポがあわないというふうに思います。大地震が起こって、器具置き場が倒壊して車両や資機材が出せないといった事態が容易に想像ができます。そういう状況はぜひ解消すべきだというふうに思うんですが、局長いかがでしょうか。
久保田消防局長:
27年度は、先生おっしゃったとおり、器具置き場や積載車の整備数を拡充しましたが、今だ老朽化や新耐震基準前に建設されたものなど建て替えの必要な器具置き場が多くあります。また、更新年数を超過している積載車も多くありますので、着実に更新整備に取り組んでいきたいと、本当に考えております。
古谷議員:
本当にお願いします。 今回の充実強化法に基づいて、団員の加入策の促進の一つとして、公務員の加入を促進させるために、兼職の禁止について弾力的な取り扱いがなされるような必要な措置を講じよというふうな指示があります。本市では、公務員の消防団加入の状況や、あるいはこの法の中で「必要な措置を講じよ」と言われているものについての取り組みについて、伺います。
久保田消防局長:
27年7月現在、本市職員35名が消防団に入団しております。
消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律の施行を受け、昨年12月に本市職員が消防団の業務に充実する際に有給職務を認めることにするなど、兼職の取り扱いについて見直しが行われました。本市職員が消防団に入団することは、地域コミュニティへの積極的な参画や、地域のみならず職員自身の防災力の向上にもつながりますので、全庁の本部長クラスが集まる情報共有推進会議や庁内報などを活用して周知するとともに、他局にも直接出向き、会場の場を借りて本職員の入団についての説明を実施しております。今後は、新採用職員の研修会等で説明するなど、さらに入団促進を進めてまいります。
古谷議員:
ぜひ、今の、多分少ないという認識だと思うので、ぜひ進めていただきたいというふうに思うんです。 あと、団員の加入促進策には企業側にお願いするものもいくつかあるんですが、事業所の協力を仰ぐために、法の中では「財政上または税制上の措置その他必要な措置を講ずるように」とされています。それについて、本市での取り組み状況、伺います。
久保田消防局長:
いわゆる充実強化法では、従業員の消防団活動について雇用する事業者の理解が高まるよう税制上の措置等を講ずるよう努めるものとされております。これを受けて、本市では、消防団に協力的な事業者に対する法人事業税の減税措置等について、神奈川県消防長会を通じてこれまで神奈川県に対して要請しているところでございます。また、財政上の措置としては、横浜市の公共事業におけるインセンティブ発注に参加できる横浜型地域貢献企業認定時の登録項目のひとつに消防団協力事業所が該当しておりますので、事業者の方々に周知してまいります。
古谷議員:
税制上の優遇なんかは県に要望されてるというふうに聞いてたんですが、ぜひ本市としてやれることをぜひやっていただきたいなというふうに思います。
消防団の装備の問題について、少し伺います。一律に配備をする必要もあるものもあります。しかしその一方では、その地域地域の特性に合わせて装備品の改善を柔軟に考える必要もあるというふうに考えます。例えば、先日ライフジャケットが私のところにも届いたんですが、一律に貸与されています。決してライフジャケットが必要でないといっているわけじゃないんですが、他にもやっぱり優先順位として必要なものがあるというふうに思っているんです。そんな時に、装備品は、それこそ地域特性に合わせて、ぜひ決めていくべきだというふうに思うんですが、どうか伺います。
久保田消防局長:
消防団の装備については、国の装備の基準に基づき整備を行っており、救命胴着を例にあげますと、津波や河川の氾濫等に対応するため、全ての消防団員に配備することとされております。本市でも、大型の台風やゲリラ豪雨などにより、河川等のないところであっても、道路の冠水や住下の浸水によって取り残された人の方の救助が求められる可能性もありますので、救命胴着については全消防団員に配備いたしました。
今後新たな資機材を配備する場合は、国の基準をもとに、横浜で起こりうる災害やその資機材を活用した活動内容を考慮し、しっかりと検討してまいりたいと考えております。
古谷議員:
今の局長の最後の方の答弁、ぜひ具体化していただきたいというふうに思うんです。本当に、実際、使わない資機材が配備されるということになると、こんなところにお金が使われるのかという不信感じゃないですけど、そういうとこにもつながるのかなというふうに思います。
あと、消防団の教育訓練について、伺います。今、瀬谷区の消防団、非常に頑張っているなというふうに思っています。瀬谷区の消防団の実践に学んで、団員として基礎的能力を個人個人の達成度に合わせて訓練ができて、それをステップアップできる機会を、瀬谷の消防団つくっているんですけれども、そういう機会をぜひ全市的に整えるべきだと。これは地元の消防団員の方からもたくさん要望が受けています。ぜひ、整えるべきだというふうに思いますが、どうか伺います。 久保田消防局長:資機材の取扱要領や各種災害での活動内容等、消防団活動全体の指針となる事項を記載した消防団員活動マニュアルを全消防団員に配付し、各種研修時等で活用いただいております。また、各消防団では、団員の能力向上に向けた独自の教育や訓練を実施しているほか、所属団員全員が一定のレベルに達成することを目標として定め、訓練を実施している取り組みもあります。この取り組みを参考に、全消防団員の知識・技術を向上させるための方策として、現在、委員会を設けて検討しております。
古谷議員:
ぜひ、大会なんかがあると、本当に大会だけにこだわって、なかなか全体の底上げの訓練をしませんので、ぜひよろしくお願いします。
大災害が起こった場合に、重機が必要な場面っていうのがこの間いろんな映像なんかで出ているんですが。もちろん建設業界との連携のことは承知しておりますが、いざという時のために、本市消防団員の中で重機や特殊車両、こういった免許を持っている人がどのくらいいてということを把握して、またその先には機能別分団などの検討もぜひ必要なのかなというふうに思うんですが、見解、伺います。
久保田消防局長:
震災時の大規模災害時には消防団員の総力を結集して対応しますので、さまざまな能力や技術を発揮していただくためにも、どのような資格を持っているかを把握することは必要なことだと考えております。私も、災害対応する部署にいる時には消防団の方の重機に本当に助けられた覚えがありますので、他都市の状況をしっかり参考にしながら、今後検討してまいりたいと考えております。
古谷議員:
そういうのが機能別分団になっていくのかなというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いします。
こういった消防団の充実強化法ができたり、あるいは局にも消防団課ができたり、消防団への役割が非常に大きくなっているというふうに実感しています。市レベルだけではなくて、ぜひ区レベルでも消防団課、ぜひ組織としてつくる必要があるというふうに思うんですが、決意を伺います。
久保田消防局長:
消防署では、これまでも専任の職員を配置するなど、それぞれの事情に応じた体制により消防団業務を行っております。今年度は、消防団業務に係る執行体制を強化するため、消防局に消防団課を設置したところですが、消防団課の設置効果を検証するなど、消防団の充実強化に向けた消防署の執行体制のあり方につきましても、今後しっかりと検討してまいりたいと思います。
古谷議員:
ぜひ、区にも力を入れていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。